2021年6月15日にリンク切れになり、ページ自体が消えていました。
- 2021年10月5日、ページ復活確認。https://about.google/intl/ja/philosophy/
それまで掲載されていた日本語原文です。改めて読みましたが、とても素敵な基本概念・基本理念であり文章です。
この投票サイトは Google のサービスを利用して構築しています。Google のサーバー「Google Cloud Platform」を利用しています。
このページが消えた理由は分かりません。
以下原文です。
Google が掲げる 10 の事実
Google がこの「10 の事実」を策定したのは、会社設立から数年後のことでした。
Google は随時このリストを見直し、事実に変わりがないかどうかを確認しています。Google は、これらが事実であることを願い、常にこのとおりであるよう努めています。
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。
新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。
金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。
新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。
2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
Google は検索を行う会社です。
検索問題を解決することだけに焦点を置いた世界最大級の研究グループを有する Google は、自分たちにできることが何か、それをもっとうまくやるにはどうすればいいかを知っています。
複雑な問題も反復に反復を重ねて解決し、すでに膨大なユーザーが情報をすばやくシームレスに検索できているサービスに対しても、絶え間ない改善を続けています。
検索分野で培った技術は、Gmail、Google マップなどの新しいサービスにも応用されています。Google では、他の分野でも検索技術を活用することで、ユーザーが生活のあらゆる面においてさまざまな情報にアクセスして利用できるよう努力を続けています。
3. 遅いより速いほうがいい。
Google は、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供したいと考えています。
自社のウェブサイトにユーザーが留まる時間をできるだけ短くすることを目標にしている会社は、世界中でもおそらく Google だけでしょう。
Google は、Google のサイトのページから余計なビットやバイトを削ぎ落とし、サーバー環境の効率を向上させることで、自己の持つスピード記録を何度も塗り替えてきました。
検索結果の平均応答時間は 1 秒足らずです。
Google が新しいサービスをリリースするときには、常にスピードを念頭に置いています。モバイルアプリをリリースするときも、新時代のウェブにふさわしい高速ブラウザの Google Chrome をリリースするときも同じです。
今後も、さらなるスピードアップを目指して努力を続けていきます。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。
Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。
PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。
この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。また Google では、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進むオープンソース ソフトウェア開発にも力を入れています。
5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
世界はますますモバイル化し、いつどこにいても必要な情報にアクセスできることが求められています。Google は、モバイル サービスの新技術を開発し、新たなソリューションを提供しています。
スマートフォンから Google 検索にさまざまな方法でアクセスできるだけでなく、メールを読んだり、カレンダーでイベントを確認したり、動画を見たりなど、世界中のあちこちからスマートフォンをさまざまな用途に使えるようになりました。
また、無料のオープンソース モバイル プラットフォームである Android では、さらに画期的な革新をモバイル ユーザーに提供したいと考えています。
Android は、インターネットの土台にあるオープン性をモバイルの世界にもたらすものです。
Android によって、ユーザーの選択肢が広がり、先進のモバイル体験が可能となるだけでなく、携帯通信事業者、メーカー、デベロッパーにとっては、新たな収益機会が生まれます。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
Google は営利企業です。
企業に検索テクノロジーを提供することと、Google のサイトやその他のウェブサイトに有料広告を掲載することで収益を得ています。
世界中の数多くの広告主が AdWords で商品を宣伝し、数多くのサイト運営者が Google の AdSense プログラムでサイトのコンテンツに関連する広告を配信しています。
広告主だけでなく、すべてのユーザーの皆さんにご満足いただくため、Google では広告プログラムとその実践について次のような基本理念を掲げています。
- A:
検索結果ページには、その内容と関連性のない広告の掲載は認めません。Google は、広告というものはユーザーが必要としている情報と関連性がある場合にのみ役立つと考えています。そのため、検索結果ページに広告がまったく表示されない場合もあります。 - B:
派手な広告でなくても効果は上げられると Google は考えています。ポップアップ広告は邪魔になってユーザーが見たいコンテンツを自由に見られないので、Google では許可していません。Google は、閲覧しているユーザーに関連性のあるテキスト広告のほうが、ランダムに掲載される広告よりずっとクリック率が高いことに着目しました。企業の規模には関係なく、あらゆる広告主がこのターゲット広告を利用できます。 - C:
Google が掲載する広告には、スポンサーによる広告リンク(スポンサーリンク)であることを必ず明記しているため、検索結果の完全性が損なわれません。Google が検索結果のランクに手を加えてパートナー サイトの順位を高めるようなことは絶対にありません。PageRank は、お金で買うことはできません。Google のユーザーは Google の客観性を信頼しているのであり、その信頼を損なって短期的に収益が増加しても意味がないのです。
7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
Google が他のどの検索サービスよりも多い HTML ページのインデックス登録に成功した後、Google のエンジニアたちは、簡単には検索できない情報に目を向けました。
その一部は、電話番号や住所、事業別ディレクトリなどで、新しいデータベースを統合するだけで検索可能になりました。しかし、中にはもっと工夫が必要なものもありました。
たとえば、ニュース アーカイブ、特許、学術誌、数十億枚の画像や数百万冊の書籍を検索する機能です。Google の研究者たちは、今後も世界中のあらゆる情報を検索ユーザーに提供するために開発を続けていきます。
8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
Google の創業地はカリフォルニアですが、全世界のユーザーにすべての言語で情報へのアクセスを提供することを目標としています。
そのため、60 以上の国にオフィスを構え、180 を超えるインターネット ドメインを有し、検索結果の半分以上を米国外のユーザーに提供しています。
Google の検索インターフェースは 130 を超える言語で利用でき、検索結果を自国語のコンテンツのみに制限できる機能もあります。
さらに Google では、その他のアプリケーションやサービスについても、できるだけ多くの言語と利用しやすいフォーマットで提供することを目標としています。
Google の翻訳ツールを使用すれば、自分の知らない言語で書かれた地球の反対側のコンテンツも読むことができます。
こうしたツールやボランティア翻訳者の力を借りて、世界中のさまざまな国や地域に対し、サービスの多様性と品質を大幅に向上させることができました。
9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
Google の共同創設者は、仕事は挑戦に満ちていなければいけない、挑戦は楽しくなければいけないという考えで会社を作りました。
適切な企業文化があるほうが、創造性のある優秀な成果が上がりやすくなると Google は考えています。
企業文化とは、ラバランプやバランスボールのことだけではありません。
チームで目標を達成することや、個人の業績に対する誇りが会社全体の成功につながるということを強調しています。
Google は社員を厚く信頼しています。
Google の社員たちはさまざまなバックグラウンドを持ち、エネルギーと情熱をほとばしらせながら、仕事、遊び、人生に独創的にアプローチしています。打ち解けた雰囲気の中、カフェ、チーム ミーティング、ジムなどで生まれた新しいアイデアは、またたく間に意見交換が進み、試行錯誤を経て、すぐに形になります。
こうしたアイデアが、世界展開を視野に入れた新しいプロジェクトの出発点になることもあるかもしれません。
10. 「すばらしい」では足りない。
Google にとって一番であることはゴールではなく、出発点に過ぎません。
Google では、まだ達成できないとわかっていることを目標に設定します。
そうすることで、目標達成に向けて全力を尽くし、期待以上の成果を残せるからです。Google は、技術革新を繰り返し、機能性の高いサービスに対して、さらに期待を上回る改良を加えています。
たとえば、正しいスペルの単語を入力したときに正常に検索されるのを見たあるエンジニアは、スペルが間違っているときの処理方法について改善の余地を見出し、直感的で役に立つスペル チェッカーを開発しました。
たとえユーザーが自分の探すものを正確に把握していなくても、ウェブで答えを探すこと自体はユーザーの問題ではなく Google の問題です。
Google は、全世界のユーザーがまだ具体的にイメージしていないニーズを予測し、新たなスタンダードとなるサービスを作り出しています。
たとえば、Gmail を始めたときには、当時のどのメールサービスよりも多くの保存容量を提供しました。今考えると当たり前のサービスですが、そう思えるのは、現在 Google のメール容量が新たなスタンダードになっているからです。
このような変化をもたらすのが Google の望みであり、新たな一歩を踏み出す方向を Google は常に探しています。つまり、現状に満足しないことが Google のすべての原動力となっているのです。
Google の歴史(日本語原文)
ガレージから Googleplex へ
Google の歴史は 1995 年にスタンフォード大学で始まりました。ラリー ペイジがスタンフォード大学院への進学を考えていたとき、彼にキャンパスを案内することになったのがサーゲイ ブリンでした。
2 人は初めて会った頃は意見がほとんど合わなかったそうですが、数年後には共同経営者となりました。寮の部屋を仕事場として、リンクを使用して個々のウェブページの重要性を判断する検索エンジンを作成しました。この検索エンジンは当初、Backrub という名前でした。
まもなく、Backrub は Google(phew)という名前に変わりました。1 の後にゼロが 100 個並んだ値を表す「googol(ゴーゴル)」という数学用語をもじったもので、ラリーとサーゲイの「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」という使命にふさわしい名前です。
その後数年間で、Google は研究機関のみならず、シリコンバレーの投資家たちの注目も集めるようになりました。1998 年 8 月、サン マイクロシステムズ社の共同創始者であるアンディ ベクトルシャイム氏が 10 万ドルの小切手をラリーとサーゲイに発行しました。
Google Inc. の正式な誕生です。
この投資をきっかけに、新たに法人組織となったチームは寮から初のオフィスへとアップグレードしました。
カリフォルニア州郊外メンローパークにあるスーザン ウォジスキ(社員番号 16 で、現在は YouTube の CEO)所有のガレージです。決して洗練されているとはいえないパソコン、卓球台、鮮やかな青いカーペット。朝早くから夜遅くまで過ごす場所ができあがりました(カラフルにするという伝統は今日まで続いています)。
レゴでできた最初のサーバーから 1998 年の初めての「Doodle」まで、Google では創業時からあらゆることが型にはまらない形で展開しました。
初めての「Doodle」となった棒線画のロゴは、スタッフ全員がバーニング マン フェスティバル参加のため不在になることをサイトの訪問者に伝えるものでした。
また、「Don’t be evil(邪悪にならない)」というスローガンと「Google が掲げる 10 の事実」(2021年6月15日リンク切れ)は、あえて型にはまらないという Google の理念を表しています。
その後数年で、エンジニアの採用、営業チームの構築、初めてのオフィス犬、ヨシュカの誕生などを経て、会社は急成長を遂げました。Google はガレージから抜け出して、最終的にはカリフォルニア州マウンテンビューにある現在の本社(Googleplex)に移転しました。
Google には他社とは異なる方法で行動を起こすという理念があり、ヨシュカをオフィス犬として迎えたのもその 1 つでした。
より良い解決策への飽くなき追求は Google のあらゆる取り組みの柱であり続けています。
今や、Google は 50 か国に 60,000 名を超える従業員を抱え、世界中の数十億ものユーザーに YouTube、Android から Gmail、そしてもちろん Google 検索まで、数百というプロダクトを利用していただいています。
レゴで作ったサーバーはその役目を終え、オフィス犬は数頭ほど増えましたが、世のためになるテクノロジーを構築するという情熱は、寮の部屋から、ガレージ、そして今日に至るまで、私たちと共に生き続けています。
以上が原文です。
「Google の歴史」については、現在も閲覧できますが「Google が掲げる 10 の事実」というページが消えてしまったことを考えると、記録として残しておいたほうが良いと思い掲載しました。
何度かテクニカルサポートに問い合わせをさせて頂いたことがあります。窓口となる日本法人から、(英語対応なので)おそらく本社かと思われますが、社員の皆さんが忘れていたり、忘れてしまったり、若い社員さんが知らなかったりする部分です。
【コメント】 ※「メールアドレス不要」