1. 第1回 【WordPress】 「Google Click to Deploy」 GCPのプロジェクト作成から独自ドメインへ紐付ける
環境:Debian 9 php 7.0 Apache 2.4.25 MySQL 5.7 Cocoon
「GCP」(Google Cloud Platform)で「WordPressを作成」して「独自ドメイン」に紐付けます。
例に出てくる外部IPアドレスは、現在は利用していないアドレスです。
GCPへアクセスできることが前提です。

初めてプロジェクトを作成する場合、
こちらのクラウドエースという会社のものがわかりやすいです。プロジェクトの作成が完了したら、このサイトに戻って続けます。途中から話がそれてしまうので。

独自ドメインを取得していることが前提です。
私は「Google Domains」で取得しています。お名前.com、さくらインターネット、スタードメインなど、どの会社でドメインを取得しても問題ありません。
- GCPWordPress作成
- GCP外部IPアドレスを固定
- GCPCloud DNS の設定
「外部IPアドレス」と「独自ドメイン」を紐付け
- Google Domainsサーバー情報の登録
「独自ドメイン」と「GCP サーバー」を紐付け
- WordPress独自ドメインへ書き換え
「GCP サーバー」と「WordPress」を紐付け
- GCPCloud DNS の設定で失敗した時
「Cloud DNS の設定」で固定外部IPアドレスを登録してから、もたもたしてると、「WordPress管理画面」にアクセスできなくなります。理由は、
- GCPでは独自ドメインを認識
- WordPressでは固定IPアドレスを認識
- GCP と WordPress の認識に齟齬が発生してしまいます。
もしやっちまったら、GCP「Cloud DNS の設定」で固定IPアドレスを外すと、紐付けが解除され、「固定IPアドレス」でWordPress管理画面にアクセスができるようになり、正しい手順でやり直すことができます。
- GCPでは独自ドメインを認識
1.1 GCPでプロジェクト作成
2つ目以降のプロジェクトを作成する場合には、「例、tokyo2020」をクリックします。
1.2 新しいプロジェクト作成
「新しいプロジェクト作成」をクリックします。
1.3 プロジェクト名を決めます
プロジェクト名は任意です。サイト名に関連するプロジェクト名が良いと思います。一番最初に適当に行なったら、後で後悔しました。
プロジェクト名を入力したら、作成ボタンを押して次へ進みます。
1.4 GCPを扱う上でのちょっとしたコツ
GCPの左側にメニューが並んでいます。最初はどこに何があるのかがよく分かりません。よく利用するものはピンマークをクリックして上部に固定すると扱いやすいです。最初は知らなかったので下へスクロールして探していましたが、固定することを知ってからは効率が全然違います。
1.5 GCPでWordPressを作成
左上の「メニューボタン」「Marketplace」の順番にクリックして下記の画面を表示して、次へ。
1.6 WordPress(Google Click to Deploy)
スクロールすると「WordPress(Google Click to Deploy)」があります。なければ、「WordPress」と検索すると出てきます。これをクリックして、次へ。
1.7 運用開始
運用開始をクリックして、次へ。
1.8 デプロイ詳細設定①
赤枠内の項目を入力。右側の赤枠は「詳細」をクリックすると料金の目安が表示されます。
- 「Deployment name」、任意。
- 「Machine type」、最初は一番小さいもので良いと思います。
- 「Administrator e-mail address」
- 「Boot disk size in GB」、10GB。
- ✔「Allow HTTP traffic」
✔「Allow HTTPS traffic」
「http」「https」どちらのアクセスも受け入れられるように。当初はあまり良く理解できない設定でしたが、とても重要な設定です。
この先の注意点をよく読んでください。矢印の部分が非常に重要です。
「Boot disk size in GB」以外は悩む必要ありません。この項目も含めてすべてを後から変更できます。ですが、このディスクサイズは、大きく変更はできても、小さくは変更はできません。最初は10GBで良いと思います。30GBまで無料枠のキャンペーンなどがある時は、30GBにしたりとか。
- ディスクサイズ 10GB
- ディスクタイプ HDD or SSD (選べますし変更も可能です)
後々、処理速度を高める必要があれば、ディスクサイズとディスクタイプを変更すると良いと思います。処理速度については、Google公式を参考にしてください。表があります。

1.9 デプロイ詳細設定②
上記画面で「Machine type」をクリックすると、これだけのマシンタイプを選ぶことができます。最初は一番上の「micro」が良いと思います。このマシンタイプはダウングレードする変更が可能です。
1.10 デプロイ完了画面
「デプロイ詳細設定①②」を行った後の画面です。作成時間は5分程。これでWordPress作成完了です。
上部赤枠の「外部IPアドレスのみ」の方をクリックすると誰もが閲覧できるWordPressのWeb画面が表示されます。
上部赤枠の「外部IPアドレス/wp-admin」の方をクリックすると管理画面へのログイン画面が表示されます。
1.11 WordPressのWeb画面
スクロールするとデフォルトの画面が確認できます。
1.12 管理画面へのログイン画面
「1.10 デプロイ完了画面」の下部赤枠に「ユーザーID」「パスワード」が記載されています。入力して管理画面ダッシュボードへ入ってください。
1.13 管理画面ダッシュボード
ログインできるとWordPress管理画面のダッシュボードが表示されます。
1.14 一般設定の画面へ遷移
「Settings」「General」の順番でクリックして、次へ進みます。
1.15 WordPressの一般設定画面
WordPressの一般設定画面で「1.10 デプロイ完了画面」と同一の外部IPアドレスが確認できます。このまま放っておくと、GCP側の外部IPアドレスが固定されていないので、WordPressの管理画面にアクセスできなくなってしまいます。
GCP側へアクセスします。
1.16 外部IPアドレスの固定
もし、デプロイ完了画面を閉じてしまった場合は、「メニュー」「Deployment Manager」「デプロイ」「名前」の順番でクリックして、下記画面を表示させます。
1.17 外部IPアドレス設定
デプロイ完了画面に戻り、「メニュー」「VPCネットワーク」「外部IPアドレス」をクリック。
「種類」の「エフェメラル」をクリックして、「名前」を入力して、次へ進みます。
1.18 外部IPアドレス固定完了
「種類」が「静的」に変更されていれば、外部IPアドレスの固定が完了です。
1.19 Cloud DNSの設定
「メニュー」「ネットワークサービス」「Cloud DNS」の順番にクリックして、「ゾーン作成」ボタンを押して次へ進みます。
1.20 DNSソーン作成画面
- ゾーン名:任意の名前でOKです。
- DNS名:独自ドメインを入力します。「例、tohyo2020.org」
1.21 レコードセットを追加
この設定は「独自ドメイン」と「外部IPアドレス」を紐付ける設定です。
「レコードセットを追加」ボタンを押して次へ進みます。
1.22 レコードセットの作成 wwwなし
- wwwなし
- リソースレコードのタイプ:「A」
- IPv4アドレス:外部IPアドレス
作成ボタンを押して次へ進みます。
1.23 レコードセットの作成 wwwあり
- wwwあり:「www」と入力します。
- リソースレコードのタイプ:「A」
- IPv4アドレス:外部IPアドレス
作成ボタンを押して次へ進みます。
1.24 レコードセットの追加完了
2つの「Aレコード」が作成されていて、
「wwwなし」「wwwあり」に、同一の外部IPアドレスが設定されていれば完了です。
「wwwなし」「wwwあり」の両方を登録しないとどちらかしか有効になりません。
この画面は開いたまま次へ進みます。
1.25 サーバー情報の登録
「独自ドメイン」と「GCPのWeb管理サーバー」の情報を紐付ける設定です。
ドメイン管理サイトへアクセスし、該当する「マイドメイン」をクリックして次へ進みます。
1.26 ドメイン管理サイト
ドメイン管理サイトの「DNS設定」へ進みます。
1.27 GCP側のサーバー情報
赤枠の4行が「GCPのWeb管理サーバー」の情報です。
1.28 ドメイン管理サイトへ登録
Google Dmainsでは「Google Domains のネームサーバーを使用する」が初期設定されています。
「カスタム ネームサーバーを使用する」へチェックを入れます。
「GCPのWeb管理サーバー」を「ドメイン管理サイト」へ登録します。
「GCPのWeb管理サーバー」の情報、4行を1つずつ追加していきます。
「GCPのWeb管理サーバー」→「ドメイン管理サイト」への登録です。
初めての時、「Google Domains」を利用しているので、「どちらからどちらへ」というのがよく分かりませんでした。
1.29 独自ドメインへ書き換え
WordPress管理画面の一般設定で赤枠の両方とも書き換えます。
「wwwなし」「wwwあり」どちらかに統一して入力します。
「例、http://tohyo2020.org」
「例、http://www.tohyo2020.org」
どちらの情報でも登録が可能です。最終的にアクセスしたユーザーのブラウザに表示されるURLが「wwwなし」「wwwあり」のどちらになるかということです。
1.30 管理画面の日本語化
独自ドメインへ書き換える、この時に一緒に一般設定を変更してしまいます。
初期設定は英語になっていますので、日本語などへ変更します。
あとは、「日本時間へ変更、日付表示の変更、時刻表期の変更。」
下記矢印への変更が一般的かと思います。
「Save Changes」をクリックして変更内容を保存します。
1.31 アクセスできません
「このサイトにアクセスできません」が表示されるのが、正しい設定です。
- 「外部IPアドレス」→「独自ドメイン」
- 「サーバー情報」→「独自ドメイン」
- 「WordPress URL 外部IPアドレス」→「独自ドメイン」
この3つを変更したことによって、「WordPress」が「独自ドメイン」でアクセスできるようになりますが、変更が反映するまでには時間がかかります。
私はWordPressを作っては失敗し、作っては壊し、を繰り返してきました。その経験上からすると、初めて設定した場合、1日以上かかる時もありますし、2回目以降、3回目以降は数分から数時間程度で反映する時もあります。
反映するまで、ちゃんとした設定ができているかどうかを確認しながら、「phpMyAdmin」へのログインや、確認方法のやり方へ進みます。
1.32 phpMyAdminへアクセス
「1.10 デプロイ完了画面」に赤枠部分があります。クリックして次へ進みます。
1.33 phpMyAdminへログイン
ログイン情報は「1.10 デプロイ完了画面」上部に記載されています。
- ユーザー名:「WordPress MySQL user」の右側の欄に記載されている情報。
- パスワード:「WordPress MySQL password (Temporary)」の右側の欄に記載されている情報。
1.34 エラー画面
ログインはできていますが、エラーが検出されているようです。
何もない時もあったり、エラー画面になったり、自分で設定を変更していないのにエラー画面が出てくるのは、GCPを利用していると良くあることと感じるようになります。
1.35 環境の確認
どのような環境で動作しているのかということが、ログインすると右側に表示されています。
なかなか独自ドメインへは反映ないので、その時間にざっくりと覚えておいたほうが良いと思います。
投稿ページ、固定ページなどが格納されているされています。
WordPressは主にphpで動作していますが、そのphpを動作させています。
WordPress始めたばかりの時には、私は、「あっ、そー」的な扱いでした。でも、そのうち、「ログインしたのに画面が真っ白、データベース接続エラー」といったことに遭遇します。覚えておいて損はない情報です。
そういえば、
設定変更がきっちりできているかどうかの確認をするはずだったので、次へ進みます。
ちなみにですが、下記画面では、「Apache」「php.7.4.6」「MySQL8.0」ということがわかります。同じような環境で困っている人がどこかにいるはずです。調べるには欠かせません。
1.36 独自ドメイン書き換え確認
「phpMyAdmin」から「WordPressで独自ドメインへ書き換えた情報」を確認することができます。また、間違えていたら編集することもできます。
「phpMyAdmin」へログイン「wordpress」「wp_options」の順番でクリックします。右側の赤枠に独自ドメインが入力した通りに記載されていれば問題ありません。
時間が経過すれば独自ドメインでアクセスできるようになります。
1.37 エラー画面
上記の「wp_options」をクリックした時にもエラー画面が出てきました。無視しました。エンジニアではないので良く分かりませんが、2020年5月くらいまでは、「php7.0.3」が初期設定でされていました。2020年6月になり「php7.4.6」が初期設定になっていました。その関係のエラーかもしれません。
1.38 独自ドメインでアクセス完了
きちんと設定ができていて、設定が反映されればアクセスできるようになります。
WordPressのWebサイトは、「例、http://tohyo2020.org」
WordPress管理画面へは、「例、http://tohyo2020.org/wp-admin」
「wp-admin」を付け加えることを忘れないようにしてください。最初はこれだけでも困ってしまっていたので。ちなみにログインURLは変更してあります。
1.39 さいごに
余談ですが、初期設定が「phpMyAdmin」へログインして「php7.4.6」が表示されていましたが、「ウェブサーバー」からアクセスして確認したら「php7.4.7」でした。Googleの中の人、リアルタイムで結構色々やってんだなと感じた瞬間でした。
「SSH」コマンドシェルで「phpのバージョンを調べるコマンド」です。
$ php -v
【コメント】 ※「メールアドレス不要」