上記画像は「WordPress」を「GCP」マルチリージョンのロードバランサーで運用する最終形です。
また「Google Cloud CDN」を挟み「GCPのVMインスタンス」と「Google Cloud Storage」利用し、サーバー負荷の軽減も行っています。
第4回は赤枠内、「Admin インスタンステンプレート」を作成します。
GCPのロードバランサーを利用した「tokyo2020unofficial.com」の設定です。
ロードバランサーを利用していない「投票2020」の設定はこちらの目次です。
ロードバランサーはランニングコストが高いので一時休止しています。気分次第で記事は更新していきます。
第4回 【WordPress_ロードバランサー】 GCP で WordPress adminのテンプレートを作成する。
環境:Debian 9 php 7.0 Apache 2.4.25 MySQL 5.7 Cocoon
目的:ロードバランサー作成の準備です。
今回は「adminインスタンスグループ」の作成です。別記事で「regionインスタンスグループ」の作成について解説します。なぜ2つに分ける必要があるのか?
- 「adminインスタンスグループ」=「編集するWordPress」
- 「regionインスタンスグループ」=「オートスケールするWordPress」
同一のテンプレートを利用した場合、「編集するWordPress」と「オートスケールするWordPress」の「どちらのWordPress」にログインして編集しているのかがわからなくなります。これを回避するには、異なる設定をする必要があるからです。
例として
①「WordPress 1」で「A記事」を書いた。
②「WordPress 2」で「B記事」を書いた。
③「WordPress 1」のバックアップを取った。
④不具合が発生したので、「WordPress 1」のバックアップを元にして「WordPress 3」を作成した。
⑤「B記事」が見当たらない。
⑥死ぬほど後悔します。
今回は第4回です。
- ロードバランサーに必要なインスタンスグループを作成するには、この順番が必要不可欠になります。
- 第2回スナップショット
- 第3回イメージ
- 第4回インスタンステンプレート
第5回にSSH認証鍵取得について記載しています。
- 第6回インスタンスグループ
1.1 インスタンステンプレート作成画面
「GCP」で作成した「イメージ」を元に「インスタンステンプレート」を作成します。
- 「インスタンステンプレートの画面」へ遷移。
「メニュー」Compute Engine」「インスタンステンプレート」の順にクリック。
- 上部の「インスタンステンプレートを作成」をクリック。
1.2 画面上部
「インスタンステンプレートの作成」画面上部の入力。
- 「名前」は任意ですが、「イメージ」と同一が良いです。
理由は、数ある「バックアップしたスナップショット」の中から「イメージ」作成しています。どの「イメージ」が元になっているかがすぐに分かるからです。
- 右側の赤枠は、「予算の目安」です。
- マシンタイプは、ロードバランサーでオートスケールするなら、最低「g1-small」。「f1-micro」だとうまく動作しませんでした。
自動スケーリングしないのであれば、「f1-micro」で遊べます。月額600円弱です。1年間利用しても、300ドルの無料枠を超えることはありません。「g1-small」でも2000円、無料枠300ドル超えません。
1.3 画面中部
「インスタンステンプレートの作成」画面中部の入力。
- ブートディスクの「変更」をクリック。
- 「HTTPトラフィックを許可する」のみ「✔」します。
ロードバランサーの背後では「HTTP通信」になります。
1.4 カスタムイメージを選択
「インスタンステンプレートの作成」画面中部の入力。
- ブートディスクの「変更」をクリックして、下記画面を表示させます。
- 「カスタムイメージ」を選択。
「カスタムイメージの取得元」は「自分で作成したプロジェクト」です。
始めたばかりなら、一つしかありません。
- 次に作成した「イメージ」を選択。
1.5 ディスクタイプ・サイズ
- 「ブートディスクの種類」:
「標準のHDD」あるいは「SSD」を選択。
- 「サイズ」:変更することが出来ます。
ディスクサイズは一度大きくしてしまうと、小さくは変更できませんので注意が必要です。
1.6 SSH認証鍵について
- GCPでは「FTP接続」はできません。代わりに「SFTP接続」で行ないます。
「SFTP接続」には、「SSH認証鍵」が必要になります。セキュリティが高くなります。
「FTP接続」と「SFTP接続」の違い。
- FTP接続
「WordPressの外部IPアドレス」
「ユーザー名」
「自分で決めたパスワード」 - SFTP接続
「WordPressの外部IPアドレス」
「ユーザー名」
「非常に長い自動生成された円周率みたいなSSH認証鍵」
- 『「管理」「セキュリティ」「ディスク」「ネットワーキング」「単一テナンシー」』のタブをクリック。
- 「セキュリティ」をクリックして下記画面を開きます。
- SSH認証鍵を入力します。
- 「SSH認証鍵」の取得方法は、「第5回 【WordPress_ロードバランサー】 GCP に WinSCP で「SSH認証鍵」を使ってアクセスし、「WordPress」のファイルを編集できるように設定する。」です。
1.7 SSH認証鍵の入力
- 「第5回」で取得した「ssh-rsaから始まる」「SSH認証鍵」を入力します。
自動的に「ユーザー名」が検出されます。 - 「作成」をクリック。
1.8 設定完了
- 「SSH認証鍵」を持った「インスタンステンプレート」が作成できました。
Admin インスタンステンプレートには、SSH認証鍵を持たせます。
この後の、
Region インスタンステンプレートには、SSH認証鍵を持たせません。
理由は、
「自分が編集したい Admin インスタンス」と「オートスケールによって、複製が自動生成される Region インスタンス」とに違いを持たせて、「あれ?どっちだっけ?」ということがないようにするためです。
次は、第5回です。
第5回 【WordPress_ロードバランサー】 GCP に WinSCP で「SSH認証鍵」を使ってアクセスし、「WordPress」のファイルを編集できるように設定する。
【コメント】 ※「メールアドレス不要」